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指定難病「肺胞蛋白症」に対する世界初の薬物療法の実用化に成功-20年以上の研究を経てGM-CSF吸入療法が薬事承認-

2024.03.26 お知らせ

医歯学総合病院高度医療開発センター先進医療開拓部門の中田光特任教授を主任研究者とする全国12病院の医師グループは、2016〜2017年に指定難病の肺胞蛋白症のうち9割を占める自己免疫性肺胞蛋白症に対するGM-CSF吸入療法の有効性と安全性を確認する医師主導治験を実施し、2019年、その成果が科学誌「The New England Journal of Medicine」に掲載されました。2020年、国内製薬企業ノーベルファーマ株式会社(東京都)は本研究について本学と共同研究契約を締結し、動物への投与による安全性試験や健常者への吸入試験や患者さんへの試験的な治療のデータをまとめて2023年6月30日に独立行政法人医薬品医療機器総合機構に薬事承認申請を行いました。さらに、同機構による9ヶ月間の審査、続いて行われた厚生労働省医薬品第二部会による審議を経て、2024年3月26日に、「自己免疫性肺胞蛋白症に対するGM-CSF吸入療法の薬事承認」の運びとなりました。この吸入療法に使用される新薬は、サルグマリン吸入用250μgという商品名で同社より販売される予定です。これまで、肺を生理食塩水で洗う全肺洗浄という治療しかなかった自己免疫性肺胞蛋白症の患者にとって光明となることが期待されます。

 

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