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医療事故の公表について

2019.10.11 お知らせ

令和元年10月11日

新潟大学医歯学総合病院

このたび、当院において医療事故が発生しました。患者さま並びにご家族の皆様に多大な不安と苦痛を与えてしまったことについて、心より深くお詫び申し上げます。また、本院で治療を受けておられる患者さまはじめ、国民の皆様の信頼を損ねる事故を起こしてしまったことについて、かさねて深くお詫び申し上げます。なお、医療事故の概要につきましては下記の通りです。

医療事故の概要

 

このたび、心疾患の検査で入院された患者さまにおいて胸部XPで異常陰影があったにも関わらず、約11か月間、詳しい検査や治療が行われていなかった事故が発生しましたので、ご報告します。

1 患者さまは、本県在住の70歳代の女性で、昨年(平成30年)9月に心疾患の検査のため入院されました。その際撮影した胸部XPで、肺に異常陰影があることに入院担当医が気づきましたが、詳しい検査等を行いませんでした。なお、胸部単純XPの異常陰影は入院担当医が自ら診断したものであり、放射線診断科への診断依頼は行っていません。

2 本年8月になって、患者さまは背中の痛みを訴えて救急車で来院されました。CTでは、肺がんが疑われる腫瘤があり、頚椎の骨折による脊髄の圧迫がみられました。過去にさかのぼって検査結果を調べたところ、約11ヶ月前の胸部XPで異常陰影が存在したことが明らかとなったものです。結果として、肺がんも疑われる胸部XP所見に対して約11か月間、詳しい検査や治療が行われていなかったことになり、この間に病気が進展した可能性があります。

3 速やかに医療事例審議委員会を開催し調査を行いました。その結果、入院担当医は胸部XPで異常陰影を認めたにも関わらず、詳しい検査を行う等の対応を取らず、外来担当医に対しても異常陰影について申し送りがされなかったことがわかりました。チーム医療の不備と、入院から外来への情報伝達の不備が原因であり、今後は病院として、これらの改善に取り組みます。

4 患者さま及びご家族さまには、事故の発覚後すみやかに事実経緯を伝え謝罪しました。患者さまは現在も本院で治療を継続しておられます。

このたびは、患者さま並びにご家族の皆様に大きな不安と苦痛を与えてしまい、大変申し訳なく、心よりお詫び申し上げます。

本件に関する照会先: 医歯学総合病院総務課(025-227-2405)