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本学と燕三条企業の医工連携事業で第2号製品(爪切り)が完成し、研究会で発表しました

2022.03.17 お知らせ

 本学は、2019年2月より、協同組合三条工業会、三条商工会議所、燕商工会議所との間で、医工連携事業(以下、本事業)に関する共同研究開発契約を締結して本事業を開始し、2021年3月には第1号製品である新型簡易トイレを発表しています。

このたび、医工連携・産学連携の成果物として、関節リウマチの患者さんやその家族・ケアをされる方等が使いやすい「爪切り」と巻き爪用の「爪切り」の2つの製品が完成しました。本事業による第2号製品です。2022年3月5日(土)には、「第28回新潟リウマチのケア研究会(以下、本研究会)」で、医師・コメディカルスタッフの方々出席の中、本学医歯学総合病院整形外科の近藤直樹病院准教授より、製品について講演がありました。

今回の爪切り開発は、関節リウマチの患者さんやそのご家族のアンメットニーズをもとに、三条市の株式会社マルト長谷川工作所(以下、同社)がネイリスト向けに製造・販売していた爪切りを改良し、約1年評価した成果です。関節リウマチの患者さんの足の爪は、重層化や巻き爪形成(陥入爪)等の変形を呈しやすく、適切に処置をしないと化膿し、爪周囲の皮膚の炎症が(爪周囲炎)がおこります。重層化した爪は普通の爪切りで切りにくい、巻き爪は皮膚を傷つけやすく、本人・家族等では処置が難しいことが特徴です。

そこで、同社の既存の爪切りで処置できることを確認し、近藤病院准教授のアドバイスをもとに試作と評価を繰り返し、2021年秋に評価を終了することができました。本研究会は、関節リウマチの患者さんのケアに関心を持つ方が多いため、この機会に製品完成の発表と製品のお披露目を行いました。新型コロナウイルス感染症対策のため、オンライン参加が約30名、会場参加が20名ほどの状況でしたが、関心のある方々に製品をご覧いただくことができました。

2021年3月に第1号製品 新型簡易トイレの販売が開始され、2022年4月より本爪切りが第2号製品として販売が開始されます。これらの他、11の製品開発が進んでおり、今後も本事業に参加している76社と本学とで本事業を推進していきます。

 

本研究会で発表する近藤病院准教授と爪切りを使用する
様子
試作評価した爪切りと関係者(左より、本学地域創生推進機構・深谷清之特任教授、近藤病院准教授、マルト長谷川工作所・長谷川直哉代表取締役社長)

 

 

 

巻き爪用の爪切り・刃先角度ほぼ0° 刃先を丸めた爪切り・刃先角度15° 刃先を丸めた爪切り・刃先角度45°

 

問合せ先

 地域創生推進機構ビジネスプロデュース室

 bp@ccr.niigata-u.ac.jp