医療事故の公表について
平成25年10月18日
新潟大学医歯学総合病院
このたび、当院において医療事故が発生しました。患者さま並びにご家族の皆様に多大な不安と苦痛を与えてしまったことについて、心より深くお詫び申し上げます。また、本院で治療を受けておられる患者さまはじめ、国民の皆様の信頼を損ねる事故を起こしてしまったことについて、重ねて深くお詫び申し上げます。なお、医療事故の概要につきましては下記の通りです。
医療事故の概要
本院において、内視鏡検査で早期胃癌と判明した検査結果が、患者さまに4年間告知されなかったという事故が発生しました。
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患者さまは、本県在住の60歳代の男性で、本院で施行した上部消化管内視鏡検査で早期胃癌がみつかりましたが、検査の依頼に携わった複数の医師がその結果を告知することなく4年間が経過しました。この度、検診で異常を指摘されて、本院において内視鏡検査を行った結果、あらためて早期胃癌がみつかり、4年前の説明漏れが判明したものです。その後本院において、患者さまは手術を受けられ、現在は回復されております。
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説明漏れが判明した後、すみやかに患者さまとご家族に事実を説明し謝罪しました。また、医療事故対策委員会を開催した上で、本件に係る調査専門委員会を設置・開催し、原因の究明を行い、対策を検討しました。調査の結果、検査の依頼に携わった複数の医師による検査診断報告書の確認不足が原因であるが、万一確認漏れがあった場合にそれを検出するシステムがなかったことも、事故を防ぐことができなかった要因であるという結論になりました。このことから、一定期間確認されていない内視鏡検査報告書があれば、それをチェックするシステムの導入を予定することとしました。以上の調査結果を、患者さまご家族に説明いたしました。
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今後は、内視鏡検査結果は検査依頼に携わる複数の医師が確認するという原則を再度周知するとともに、新たに導入を予定しているチェックシステムを用いて、検査結果の確実な確認を徹底し、再発防止に努めてまいります。
本件に関する照会先: 医歯学総合病院総務課(025-227-2405)