ごあいさつ

本院での歯科医師臨床研修を考える皆さんへ

副病院長(歯科総括) 多部田 康一

新潟大学医歯学総合病院
副病院長(歯科総括)
 多部田 康一

新潟大学医歯学総合病院歯科の前身である新潟大学歯学部附属病院は1967年に開院されました。以来,55年にわたり数多くの歯科医師がここを巣立ち,全国で活躍しています。本学,本院では「診療参加・実践型」の歯科医師養成システムを長く守り続け,時代に合わせて工夫を試み,発展をさせてきました。これにより歯科医師としての出発点に立つ皆さんに充実した歯科医師臨床研修を提供することができるものと自負します。また,医歯学総合病院歯科の特徴を生かし,医歯連携診療にも積極的に取り組んでいます。今後さらに社会的ニーズの高まる,様々な疾患を持つ患者さんへの対応や周術期医療についても学ぶ機会を提供します。

新潟大学医歯学総合病院の「生命と個人の尊厳を重んじ,質の高い医療を提供するとともに,人間性豊かな医療人を育成する」という理念に則り,「信頼される」歯科医師を育成することを歯科医師臨床研修の理念としています。患者さんから信頼される,コワーカーから信頼される,地域社会から信頼される歯科医師となるには,生涯学習の態度を備えて高い診療能力を持ち続けること,また,高い道徳観を備えた人間性豊かな医療人であることが必要です。高い志をもって臨床研修に臨み,社会に貢献する歯科医師として活躍してください。

本院での歯科医師臨床研修の修了時においては,一般的な診療において頻繁に関わる負傷又は疾病に適切に対応できる,基本的な診療能力を習得するようにプログラムが準備されています。症例を経験しながらのパターン学習と技術の習得は必須の研修方法です。同時に,ライフスタイルの多様化や超高齢社会における人口構成の変化,医療技術の進歩など,皆さんを取り巻く環境は変化し続けます。国民の求める歯科医療サービスは多様化し,高度化してゆくでしょう。臨床研修期間においては,これらに対応する汎用的能力を習得してゆくことが重要です。これは歯科医師としての診療能力を高め,変化に対応して成熟した診療レベルを維持するに必要な能力です。新潟大学医歯学総合病院の研修プログラムおよび指導歯科医師は皆さんが自身で考えて課題を発見して解決する態度と自己評価の姿勢を涵養し,生涯にわたり歯科医師としての社会的役割を果たし続ける土台づくりをサポートします。

本院での充実した歯科医師臨床研修を経て,皆さんの将来には様々な選択肢が広がっています。歯科医師臨床研修修了後には,より高度あるいは専門的なレジデントとしての後期研修プログラムも用意しています。これは本院での充実した専門診療を基盤にして地域医療の担い手として活躍するための高度なプライマリーケア研修と高度専門医療人養成の場です。また,大学院への進学を検討することも選択枝の一つです。大学院での博士号の取得と専門性を高めることにより,高度専門医療人としてグローバルに活躍するなど,将来の選択枝はさらに広がることでしょう。

最後に,新潟は食と自然に恵まれた生活環境の良い都市であり,本院は臨床研修や勉学に打ち込むに最適の場所に位置します。新潟の地で本院の充実した歯科医師臨床研修に励み,将来,皆さんが「信頼される」歯科医師として活躍するための,また自身の将来を開拓するための一歩としてください。全国,全大学の卒業生からのご応募をお待ちしています。

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