手術支援ロボット「Da Vinci 5」導入と遠隔指導体制の展開について記者会見を開催しました

2026.08.17 お知らせ

新潟大学医歯学総合病院は7月30日、最新鋭手術支援ロボット「Da Vinci 5」の導入および、遠隔診療システムを活用した遠隔指導体制の展開について記者会見を開催いたしました。

「Da Vinci 5」は医師がロボットを遠隔操作して手術を行う装置で、本院では2026年7月6日から本格稼働を開始しております。

また、本学が開発した遠隔診療システム『新潟ヘルスケアDX(NHDX)』を活用することにより、大学病院の専門医が遠隔から手術を支援するとともに、教育・指導を行える環境の整備にも取り組んでいます。今回のDa Vinci 5のような新しい機器の導入時には経験豊富な指導医による支援が不可欠であり、こうした遠隔支援を通じて、地域医療の質向上と次世代を担う医師の育成が期待されます。

記者会見では、はじめに、染矢 俊幸学長、医歯学総合病院 菊地 利明病院長による挨拶があり、今回の取組は、文部科学省の「大学病院機能強化推進事業(経営環境の改善に資する教育研究基盤の充実)」に採択されており、本取組が同事業の一環として実施されていることが紹介されました。

染矢学長による挨拶
菊地病院長による挨拶

続いて、消化器・一般外科 市川 寛助教から「Da Vinci 5」の特徴について説明があり、術野を鮮明かつ立体的に映し出す高精細な映像技術や、鉗子にかかる力を術者が感知できる新機能『フォースフィードバック機能』が搭載されていることが紹介されました。この機能により、手術中に組織へ加わる余分な力を軽減し、力のデータを蓄積・分析することができるため、より安全で質の高い手術の提供が可能になったことが説明されました。
さらに、泌尿器科長 大澤 崇宏教授、消化器・一般外科 市川 寛助教から実際に使用した感想と有効性について説明があり、患者の身体への負担軽減はもちろんのこと、コンソールの視認性や操作性が向上したことで、術者の首や肩への負担軽減にもつながることが報告されました。加えて、従来機種では把握が難しかった力加減を『フォースフィードバック機能』によって把握できるようになり、若手医師の教育に大きく寄与すると評価されました。

「Da Vinci 5」の特徴について説明をする市川 寛 助教
泌尿器科での活用症例について説明する大澤 崇宏 教授

会見後半では、医科総合診療科長 上村 顕也教授より、NHDXを活用した遠隔指導体制について説明があり、本院と新潟大学地域医療教育センター魚沼基幹病院との間で中継を結び、泌尿器科長 大澤 崇宏教授、魚沼基幹病院泌尿器科 西山 勉特別名誉顧問、 魚沼基幹病院消化器外科・一般外科部長/新潟大学地域医療教育センター 佐藤 洋特任准教授とデモンストレーションを行いました。
デモンストレーションでは手術映像を共有しながら画面上に丸や矢印を書き入れ、離れた場所にいる専門医同士が双方向でコミュニケーションをとりながら指導を行う様子が紹介されました。

NHDXを活用した遠隔指導体制について説明する上村 顕也 教授
新潟大学地域医療教育センター魚沼基幹病院との中継の様子

質疑応答では患者にとってのメリットやNHDXの取組内容や将来展望などについての質問が寄せられ、本取り組みへの関心の高さがうかがえました。

記者会見の結びでは、菊地病院長より、この最新鋭の手術支援ロボットを単なる設備導入にとどめることなく、「高度医療」「教育」「研究」「地域医療支援」をつなぐ基盤として活用し、地域医療の発展と医療人材の育成に貢献していく決意が語られました。