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金属アレルギー外来

歯科金属アレルギー

金属に接触したり、食べ物に含まれる金属元素を摂取したりすることによりアレルギー症状が現れる‘金属アレルギー’は、発症するまでに時間がかかる遅延型アレルギー(Ⅳ型アレルギー)です。一般的にはアクセサリーや生活用品の金属が原因と考えられていますが、現在、歯科においては使用されている20種類以上の金属元素も、ごく稀にアレルギー症状を引き起こす可能性があります。

歯科金属アレルギーと関連疾患

歯科金属アレルギー関連疾患は歯科金属疹とも呼ばれており、皮膚炎、掌蹠膿疱症、扁平苔癬、尋常性乾癬、湿疹などが報告されています。金属アレルギーの関与が疑われる疾患においては、金属との接触部位と症状の現れる部位とが必ずしも一致せず、口腔領域に次いで手、足に症状が現れることが多くなっています。ただし、顔面・口腔内に症状があるからと言って必ずしも歯科金属だけが原因とは限りません。歯科的な処置とアレルギー症状の発症にある程度の関連がある場合には歯科金属との関連を疑うことがあります。

歯科金属アレルギー外来とは

冠ブリッジ診療室では日本でも数少ない金属アレルギーに特化した専門外来として、歯科金属アレルギー外来を平成7年より開設し、医学部病院皮膚科、耳鼻科、口腔外科などと連携して検査、診断、治療方針立案および実際の治療を行っています。アレルギーそのものを治療するわけではなく、アレルギーの原因となる物質、金属元素の特定や増悪因子の同定、その除去によるアレルギー症状の寛解を目的とした治療を実施しています。一般開業医の先生からの検査・口腔内診査依頼等に基づいて検査、診断、治療方針の立案までをお手伝いすることもあります。

歯科金属アレルギー外来の診療の流れ

医学部皮膚科において問診等から金属アレルギーの疑いがあると思われた場合、皮膚科にてアレルギー検査としてパッチテストを実施します。
当科金属アレルギー外来ではアレルギー検査結果を受けて、問診、X線写真撮影、血液検査、口腔内歯性病巣検索、QOLアンケート、口腔内金属成分分析(EPMA)等の検査をおこない、口腔内に存在するアレルギーの原因になっていると思われる金属元素の同定や、アレルギー増悪因子と考えられる慢性炎症巣の同定、主観的、客観的指標による症状分析を行います。
それらの検査結果より歯科的手法によるアレルギー症状の原因因子に対する治療方針を立案します。原因除去療法として口腔内の修復物にアレルギー陽性金属が含まれる場合、修復物の除去を行い、仮封、テンポラリークラウンといった仮の材料による症状変化を経過観察し、症状が軽快、寛解した場合には、最終的な修復物に陽性元素を含まない材料を用いて修復処置を行います。歯科金属アレルギーの増悪因子としての報告のある慢性炎症巣が口腔内に存在する場合には、通常の歯科治療を進めて歯性病巣を除去します。
歯科金属アレルギー関連の皮膚疾患では、症状が寛解と増悪を繰り返すことが知られており、更に原因除去療法による一時的症状の増悪、治療効果発現までの時間差があることから長期にわたる経過観察が必要になります。

金属アレルギーを直接治療するのではなく、アレルギーの口腔内における原因と思われる元素や増悪因子と思われる要因を可能な限り同定し、除去することで症状の緩和を目標に治療を進めています。治療効果の評価は手掌足蹠症状の客観評価、QOLアンケートによる主観的評価を用いて行います。

歯科金属アレルギー関連疾患病態調査

掌蹠膿疱症や扁平苔癬等の歯科金属アレルギー関連疾患は原因や発症メカニズムがはっきりとはわかっていません。歯科金属アレルギーと各疾患の病態の関わりも直接的に証明された訳ではなく、アレルギー陽性金属元素除去療法による各疾患の症状寛解報告から治療効果が期待されている、というのが現状です。当科金属アレルギー外来において各疾患に苦しむ患者さんを治療する過程で蓄積される膨大な臨床データを疫学的に解析し、病態を詳細に分析することにより、いまだ十分に解明されていない歯科金属アレルギー関連疾患発症のメカニズムや歯科治療の奏効機序、症状寛解に効果的な治療法選択、治療手順のより詳細な提案が可能になるものと思われます。

担当医表

2017年8月1日現在

  金属アレルギー外来
魚島勝美・秋葉陽介・長澤麻沙子・高岡由梨那

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