専門研修用高度シミュレーター

内視鏡手術トレーニングシミュレーター ProMIS

近年、鏡視下手術の発展は著しく、ほぼ腹部の臓器に関しては切除できない部位はないと思われるほど、多彩で多病変にわたる手術が鏡視下手術で行われております。一方で、鏡視下手術特有の問題である、手技操作に慣れるかといった命題は経験の少ない若手医師にとっては克服すべき課題でありました。平成22年度に当科では鏡視下手術用のシミュレーターを医師キャリア支援センターにより購入していただき、現在ではこれを学生及び若手医師育成に利用しております。現時点では2週間に一回、5年次学生のポリクリの際の鏡視下手術の講義・手技の際のデモンストレーションとして、また、不定期に若手医師による鉗子の操作・結紮を中心とした実技講習を行っております。以下に実際に使用した医師3人によるシミュレーター使用の感想をコメントしてもらいました。

  • A医師:シミュレーターは画面のfocusが合わず、 実際の腹腔鏡操作より遠近感がとりづらいため操作が難しい。 しかし、 feed back機能があり自己学習の面では優れている。 当科では週1回シミュレーションを用いた練習を行い、 腹腔鏡の画面を見ながら、 同期、 上級医とともにdiscussionしながら練習できる環境が整っている。 手技の問題点を教えてもらえ非常に有用である。
  • B医師:若手の外科医にとっては実際の手術でカメラを担当させて頂く機会は多いと思います。使われるカメラは、フレキシブル、オートフォーカスのものが一般的なのに対し、シミュレーターのカメラは、画素数が少なく、フォーカスがなく、またアングル機能がありません。使用する鉗子類は実際のものと同じですが、良好な視野が得られないことで、操作は困難と感じました。一方で練習をする上で、より工夫して鉗子操作をするようになるとも感じました。豊かな与えられた環境ではなく、初心者の練習には最適のツールと思います。
  • C医師:実際に使用してみると、直視とはちがい鏡視下では距離感がつかめず、最初のうちは鉗子を目標の位置に挿入するのに苦労します。目的に場所にたどり着いても、ものをつかむといった操作すら一苦労で、鉗子が自分の手のかわりになっているという感覚が全くありませんでした。鉗子操作は手術中に覚えるわけにはいかないため、シミュレーターによる手技の向上は必要不可欠なトレーニングでありました。

  • さまざまな鉗子操作に関してはさまざまなトレーニングがあり、飽きさせることなく使用することは可能でありますが、パソコンモニターに映し出される画質の悪さは確かに難点ではあります。しかし、鉗子の基本操作を覚えるには非常に役に立つツールであることは間違いないものですので、定期的に実技実習を行っていく予定です。